お疲れ様です。
百花繚蘭の店主です♪
今朝もいつも通り、5時に起床。
目覚ましが鳴る少し前に自然と目が覚めました。
まずは5分間の瞑想。静かに呼吸を整え、心の中の余分な雑音を消す。
厨房で火を入れる前に、自分の心にも火を灯すような時間です。
それから20分の散歩。
薄暗い空の下を歩いていると、空気の匂いが少しずつ変わっていくのがわかります。
秋から冬へ。
この“境目”の感覚を感じられるのが、朝の好きなところです。
身支度を整え、スーパーカブにまたがって柳橋へ。
エンジンをかけると、静かな住宅街にカブ特有の軽い音が響きます。
風を切りながら市場へ向かう20分間。
この時間が、頭の中を整理してくれる。
「今日はどんな食材に出会えるだろう」
その期待が、エンジン音と一緒に高鳴ります。
市場に着く頃には、空が少し白んできていました。
氷の音、魚屋の威勢のいい声、荷台を引く音。
毎朝のこのざわめきが、僕にとっての“おはよう”です。
最初に目に留まったのは、堂々とした真鯛。

氷の上で輝く姿が美しく、身の張り、目の澄み具合、どれも完璧。
魚屋の大将に声をかけると、「今朝は潮がええ感じやった」と笑顔。
包丁を入れる瞬間の、あの“ピン”とした緊張感。
何度経験しても、背筋が伸びます。
続いて見つけたのは松茸。
木箱を開けた瞬間、ふわっと香りが立ち上がる。
市場の喧騒が一瞬だけ止まったような、あの独特の空気。
香りを吸い込んだ瞬間、思わず目を閉じてしまいました。
毎年この香りを嗅ぐたびに、「秋が終わってしまう前に、何皿作れるだろう」と考えます。
派手さはないけれど、香りに深みがある。
静かに語りかけてくるような松茸でした。
そして最後に手に取ったのが近江大根。

滋賀の土で育った立派な姿。
見た目は蕪のように丸みがあるけれど、質感と重さで“違う”とすぐにわかります。
表面はややクリーム色で、触るとしっとり。
煮ても崩れず、甘みがじんわりと滲む。
出汁を吸わせると、真鯛や松茸の旨味をそっと受け止めてくれる優しい食材です。
仕入れを終えて、袋をバランスよく積んでカブにまたがる。
朝の風はもう冷たく、頬を刺すようでした。
信号待ちの間に、前かごからふわりと松茸の香りが漂ってくる。
それだけで少し笑ってしまいます。
「今日はいい日になる」
そう思える瞬間でした。
海、山、里。
それぞれの土地で育まれた三つの秋が、
今こうしてひとつの厨房へ帰っていく。
カブのエンジン音を背に、朝日が街を照らし始める。
その光の中に、真鯛と松茸と大根の姿が浮かび上がるようで──
思わず、「今日もやろう」と小さくつぶやきました。
今日も良い出会いに恵まれました。
この三つの秋を、どう百花繚蘭の一皿に仕立てるか。
考えるだけで心が弾みます。
ではまた明日(^з^)-☆
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