お疲れ様です。
百花繚蘭の店主です♪
毎日、当たり前のように昆布で出汁を引いています。
料理人にとっては最も身近な食材の一つですが、ふと疑問に思いました。
急に突然なんですけどね
「昆布は海の中で育っているのに、なぜ海は昆布出汁にならないのだろう。」
調べてみると、その答えは昆布が生きるための仕組みにありました。
昆布の旨味成分として知られるのが「グルタミン酸」です。
私たちは昆布を水に浸けることで、このグルタミン酸が溶け出し、澄んだ旨味を持つ昆布出汁を作っています。
しかし、生きている昆布はグルタミン酸を海へ放出しているわけではありません。
理由の一つは、海水の塩分濃度です。
海水の塩分濃度は約3.5%。
昆布の細胞内との濃度差が小さいため、グルタミン酸は自然に外へ流れ出しにくい状態になっています。
もう一つは、昆布が生きているということ。
生きた細胞には細胞膜があり、大切な栄養や旨味成分を細胞の中に保持しています。
もし生きている間から旨味をどんどん海へ流してしまえば、自分の栄養を失い、生きていくことができません。
つまり、昆布は「出汁を出さない」のではなく、「生きるために旨味を閉じ込めている」のです。
では、なぜ私たちは出汁を引けるのでしょうか。
その鍵になるのが、収穫と乾燥です。
昆布は収穫されたあと乾燥することで細胞の構造が変化します。
そこへ真水が入り、ゆっくりと水分が浸透していくことで、細胞内に蓄えられていたグルタミン酸が外へ溶け出します。
さらに適切な温度で加熱することで、昆布の持つ旨味を効率よく引き出すことができます。
普段何気なく引いている一番出汁ですが、そこには自然の仕組みと、先人たちが積み重ねてきた知恵が詰まっています。
和食は「経験の料理」と言われることがありますが、その経験を科学で見てみると、また違った面白さがあります。
「なぜ美味しくなるのか。」
その理由を知ることで、一杯の出汁に対する見方も少し変わる気がします。
料理は、技術だけでなく理由を知ることでも深くなる。
そんなことを、昆布が改めて教えてくれました。
たまにはふとした疑問を書いていくのもいいかもしれませんね
ではまた明日😊